WEB記事『ニトリの「異常すぎる」快進撃の背景』を読んで思う事

chairs-2181994_1280pixa.jpg
画像出典:© 2017 Pixabay
ニトリの2017年2月期決算
売上高5,129億円(+12%)
経常利益875億円(+16.7%)
30期連続で増収増益を達成
と驚異的な数字を叩きだしました
これがどれ位すごいかと言うと?
あまりピンとこないと思いますが
家具業界で長く働いてきた僕から見ると
爆発的に突出しています
もともと僕も大手の量販店に勤めてました
当初のニトリは敵にもならない小さなものでした
この成長スピードも恐ろしいものがあります
ニトリのビジネスモデルはSPA
(Speciality store retailer of Private label Apparel)
と呼ばれるものです
これはUNIQLOなど最初にアパレル業界で大きな成功したモデル
企画からデザイン、製造、物流、販売までのプロセスを一社で担っています
ニトリでは別名「製造物流小売業」とも読んでおり
物流まで自社で行なっています
その為、コスト削減効果も高いのが特徴
ユニクロを展開するファーストリテイリング
2016年8月期の売上高経常利益率が5.05%
対して、ニトリは
2017年2月期の売上高経常利益率は17.07%にも達しています
これはアパレルと、インテリアの違いはありますが
実は取り扱っている商品構成に秘密があると僕は思います
家具業界の人間なら分かると思いますが・・
家具ってタンスとか食器棚とか収納のイメージありますよね?
ただニトリの場合ホームファッションと言われる
生活雑貨で売り上げを伸ばしてきました
大型家具の場合、新築の家ではすでに作り付けが増え
需要が激減しました
そこで各社が力を入れ始めたのが『脚物』
と呼ばれるベッド、ダイニング、ソファー
まずこれに上手くシフトチェンジできた企業が生き残っています
さらに独自にホームファッション!
いわゆる生活雑貨にシフトを移した企業が大きく伸びました
ニトリはこれに特化して成功した代表です・・
例えば食器やランチョンマット、調味料入れなど・・
今までスーパーやデパートで少ない種類から選んだり
雑貨店で少し高額な品を購入していた層
ここを低価格で程よいデザイン、豊富な品ぞろえで展開
消費者の支持を得たのです
小物商品と馬鹿にしてはいけません
もしこれが粗利率が50%以上あったら?
大型家具の粗利率?分かりますか?
実は国産メーカー品では30%前後といったところです
かつ値引きが当たり前の家具業界では最終利益・・
果たして10%とれるのでしょうか?
ニトリは大型家具においても粗利50%以上の商品
結構存在する様です
製造小売りで海外生産がなせる業
まして小物とバカに出来ない点
粗利の設定が70~80%と言う商品があってもおかしくありません
セルフで買ってくれるので配達経費も掛からない
クレームも少ない
かつ自社商品で値引きも少ない
イケヤというインテリア界の巨人企業がありますね
行った方は分かると思いますが大型家具はほとんど組み立てです
イケヤの主力もホームファッションと組み立て(中型家具?)
デザインとセンスで爆発的に売り上げを伸ばしています
この様にすでにニトリは家具屋というよりは『生活総合雑貨店』
そう呼んだ方が良い状態でしょう
ただ、この形態に移行できる企業が少ない
ここが日本の家具業界の深い病巣と言えるかもしれません
なぜならニトリを追いかけた家具企業はことごとく敗れ去っています
中途半端な戦い方では勝てないのです
最近ではIDC大塚が中途半端な路線変更で苦しんでいます
戦いには明確なビジョンが必要と言う事なんでしょう
一部『© まぐまぐ!』記事よりリライトしています
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

日々の出来事 ブログランキングへ

コメント

タイトルとURLをコピーしました