『君の名は。』で高校時代の記憶が蘇った件

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映画鑑賞を趣味にしているのは前から書いているが昨日今話題になっている『君の名は。』を観て来た
2016年8月全国東宝系公開の新海誠監督最新作だがアニメファン以外にも広く支持されている様・・非常にキレイ、光に溢れた映像美とリアルで観る者の目をくぎ付けにする・・
ただ僕の心に深く刺さったのはそのストーリー、心情描写で久しぶりに忘れていた感覚・・映画を見終わった後の余韻を思い出しました・・
考えてみれば月に3~4本映画を見るようになって単純に楽しむというより、一批評家になってしまってた様な・・今回は単純に見終わった後、なんとも言えない余韻があり、学生のころ映画を見ては心揺さぶられた感覚を思い出しました・・
加えて高校時代の苦い思い出、悲しい記憶も蘇り・・
僕の人生の中で高校時代の3年間は全く空白の時間ともいえる虚無に近いものだった・・
小中とイジメ(全く嫌な単語だ・・迫害だな)にあっていたが、その頃より高校時代の方が暗黒で無気力、無感動・・何もしなかった3年間だった・・
それまでの過酷なストレスで心が壊れかけていたのか完全に自分の殻に閉じこもっていて今で言ったら『引きこもり』て言うんだろうか?ただ大学受験までは何とか学校に通っていたのでまあ、くそ真面目というかやせ我慢だけは辞められず、卒業と同時に完全に壊れた・・
今もし人生で一か所だけ戻ってやり直せると言われたら間違いなく高校入学の時点に戻りたいと願う・・
長期間迫害のストレスにさらされた僕は一年発起し猛勉強して加害者の奴らが入れない様な進学校に合格した・・それは部活の終わった2学期からの数か月で短期間での逆転劇だった・・周りも僕の変わりように驚いていたようで「絶対合格できない」って受験当日に言いがかりつけた奴も見返してやった・・
ただせっかくそれまでの迫害から解放され自由になったとたん、気が抜けたように無気力になり、また自分が何をしていいのか分からない・・何がやりたいのかも・・結果心理学の本などを読み漁るようになり完全に正気を失った状態に・・
本来自由で一番輝ける時代、大人の世界を垣間見て不安と期待を交互に悩む時代、恋愛や夢を心に抱き切ない感情に揺さぶられる時代・・僕はこの大切な時代が完全に抜け落ちてしまっている・・
その後崖っぷちまで押し込まれた僕は運よく一浪の末滑り込んだ大学で一人暮らしになり正気を取り戻していくのだが、その後この時代の後遺症か子供時代の『イジメ』と呼ばれる迫害や自分に対する不信感・・これが将来、自己嫌悪に変化して行く・・にいつまでも人生を翻弄されるようになる・・
よく思うのだが環境の変化が人を救うのだと・・高校時代、新しい何かを始めていれば、恋愛の一つでも経験していれば・・何か自由に成し遂げることが出来れば・・子供時代のどす黒い心の闇を消化することが出来たのではないか・・と
結局その後、僕をターゲットに迫害を仕掛ける人間など現れないのだが・・一人陰湿な上司はいたが・・数十年架空の加害者に怯え人間不信を抱え続ける事になるのだ・・
誰を見ても、会っても、話しても自分に対し悪意を持っている様な気持ちになり、深く人と関わることが出来なくなっていった・・
心を開く方法が分からず常に表面上の損得勘定で動くようになり疑心暗鬼に取りつかれたまま今に至ってしまった・・
この年になりさすがに随分過去の恐怖心は薄まって来たかと思っていたが、実際は心を閉ざす代わりに感情を閉じ込め怒りや感動、恋愛感情などを感じにくくなっていったようだ・・
いま考えれば一度結婚した時も、確かに相手が変わった女性で随分苦労したものだがもう少し相手に対し自分の心が反応していれば離婚せずに済んだかもしれないし・・相手を幸せにできたのかもって思う・・
昨日、この作品を観て久しぶりに心を少し動かされた・・
今だに僕に足りないのは物事に対し心を動かす事・・空想の恐怖や加害者に怯えるのでは無く逃避せずに現実に起きている事、人とのかかわり、人の言葉、行動を心で受け止める事だと思う・・
分かってはいるがこれが・・難しい・・
高校時代の虚無な感情が蘇り心を固くして自己保身を続けて来た人生を振り返るきっかけにはなった・・
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